秋田米を全国へ「一乃穂」は秋田米で作った秋田しとぎ菓子をお届けしています

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  No.246(2013年12月1日)

 60年前に生まれた東京の男性について、東京地方裁判所はDNA鑑定の結果から病院で別の赤ちゃんと取り違えられたと認めたうえ「経済的に恵まれたはずが貧しい家庭で苦労を重ねた」として病院側に3,800万円の支払いを命じる判決が出されたというニュースを聴いた。
 つい先日、カンヌ映画祭審査員特別賞受賞 福山雅治主演の「そして父になる」という子供の取り違いがテーマの映画を見たばかりなので、大変複雑な氣持ちになると同時に、実の兄に会ってみたいという3人の弟の兄弟愛に胸を打たれた。
 弟のひとりは、生前母親が「いちばん上の兄が自分の子かどうか違和感を覚える」と何度か
話していたことがひとつのきっかけになり、探し始めたのでした。「実の兄をみつけ出すまでには、本当に大変で何度もくじけそうになったが、家族として実の兄に一目会いたいという思いでこれまでやって来た」と話したそうです。
 また、昨年初めて連絡をとった時、「実の兄は、詐欺だと思って信用してくれなかったが、自分の写真を手紙と一緒に送ったら「確かに似ている」ということでようやく会って貰えた。実の兄は、本来育つべき環境で過ごすことが出来ず、実の両親にも会えずに気の毒で仕方ない。父も母も無念だと思う。こんなことが実際に起きていいのかと、病院には怒りを感じる」と話しました。実の兄は、「今まで長い間苦労してきて、ラディッシュ何でこんなにつらい人生なんだろうと思っていた。取り違えがわかってからの数ヶ月は毎日、涙が出た。こんなことがなければ、どんな人生だったのかを考えると悔しさが募り、病院に対しては怒りしかない。でも、苦しい生活のなかで出来る限りのことをしてくれた元の母親やかわいがってくれた兄弟には感謝の氣持ちしかなく、複雑な思いもある」と話しています。
 受け入れるしかない自分の人生、両方のご家族に幸せな光りがさすよう祈らざるを得ません。人生は一度きり、一乃穂のお客様には、素晴らしい年となるよう念じております。本年のご愛顧、誠にありがとうございました。

  No.245(2013年11月1日)

 先月福島県南相馬市小高(おだか)の知人が、 放射線の影響で営業をあきらめて、別の町に開店されたというので激励に行きました。大震災から2年7ヶ月が経過していますが、見ると聞くとでは大違いの有様を目の当たりにし、またショックを受けてしまいました。
 小高地区は震災以降、もう誰も住んでいません。電気は通じているものの上下水道は復旧していないし、何よりも放射線が高レベルで住めないのです。街中に線量計が設置され、家々の玄関や庭には雑草が生い茂り、人の気配が全く感じられない別世界でした。震災前その場所からは家屋がたくさんあり、海など見えない場所だったそうです。その中に津波に流されたままの乗用車やブルドーザー・ショベルカーなどが点在し、まさに荒涼たる風景が続き「もう此処には住めない!」と言う知人の言葉に胸が締め付けられる思いをしました。
 これまでの精神的、肉体的な色々なご労苦や、東電に対する怒りも知りました。また、「絆婚」という言葉は知っていましたが、より深刻なことは離婚も増えているということだそうです。リンゴ家族が遠く離れて別々に生活していくことの難しさ、避難所生活の大変さを打ち明けられ、只黙って聴くことしか出来ませんでした。町には若い人が少なく、マクドナルドのパート募集広告は、時給1,000円と書いてありました。それでも応募者は少ないそうです。現在、郡山から南相馬市には道路も鉄路も寸断されていて、福島経由でなければ行けない状態です。行って見なければ判らないということを実感しました。
  秋田市は、JR東日本のデスティネーションキャンペーンで賑わいを少し取り戻しつつあり、当店でも送料サービスキャンペーンが始まりましたが、南相馬市原町区南町・お菓子の松月堂さんの盛業も祈らずにはいられません。
  No.244(2013年10月1日)

 女優吉永小百合さん出演のJR東日本のTV-CM「たった1枚の絵を見に行く、旅に出る理由は簡単でいいと思います」をご覧になられたでしょうか。秋田駅から約600mに位置し、昨年7月の開業以来200万人を集めた新しい街「エリアなかいち」に秋晴れのもと9月29日新秋田県立美術館が、オープンしました。
 美術館は安藤忠雄氏の設計、清水建設の施工で竣工後、ガス抜きの為の1年を経て本格的な開館となりました。らせん状の階段を上がって行くと、2階から水盤を通して、千秋公園のお堀と旧美術館が一対となって見え、3階には世界的画家藤田嗣治が1937年2月21日から3月7日までのたった15日間で描きあげた、横20.5m縦3.65mの日本一の壁画、「秋田の行事」が威容を誇っています。絵の持つ勢いや描写力、記憶力には感嘆するばかりです。
ナツハゼ 秋田県は、この絵を展示するためだけに総事業費48億もかけたほど、平野政吉という篤志家が、藤田に依頼した絵を大切にしています。もはや、秋田県民の誇れる一級の宝物と言っても過言ではありません。旧美術館を運営していた平野財団が守って来た時と比べれば観客動員数の増加は歴然です。
 今、全国で藤田嗣治が秋田県立美術館のオープンによって再評価され、「美術館では人を呼べない」と言っていた人たちを驚かせることとなるでしょう。一乃穂本店から300m余りにあるこの「秋田の行事」を全国の人々に鑑賞いただきたいものです。
 お知らせとして、今月中旬から送料割引セールを11月末日まで実施いたします。この機会に是非ご贈答にご利用下さいますようお願い申し上げます。

  No.243(2013年9月1日)

 朝夕は、めっきり涼しくなりました。空の雲にも秋の風情を感じます。このホームページをご覧いただいてる皆様におかれましては、如何お過ごしでしょうか。まだまだ暑い日や激しい豪雨に見舞われている各地でも季節は確実に巡ってくることを空のキャンパスは教えてくれています。
 これからの季節は、夕日の映える日が多くなります。秋田県で夕日が一番美しく見える場所は、日本海に突き出ている男鹿半島です。男鹿(おが)は、1月に行われる奇祭、なまはげ柴灯(せど)祭りでも有名です。
 また、県立男鹿水族館や日本海の絶景などビュー ポイントも多いのですが、穴場的存在は門前地区にある五社堂です。険しい山道を登った処にあり、五つの社殿は300年前に建てられたものと言われていますが、これを祀っている赤神(あかがみ)神社は、貞観2年(860年)滋覚大師が禅院を建てたと伝えられています。その1000年の歴史には驚かされます。平安・鎌倉・室町時代の作品とみられるいくつかの仏像があり、国の重要文化財に指定されています。周囲がブナ林に囲まれ、ホップ海風が運んでくる塩の作用なのか、木造建築には異例な白化状態が見られます。このことは、家庭画報9月号に掲載されているので、今後全国的に有名になるのではないでしょうか。そしてこんな伝説もあります。
 昔、漢の武帝に連れてこられた5匹の鬼たちが村を荒し回り、困り果てた村人たちは、娘を差し出すことを条件に、五社堂まで千の石段を夜明けまでに積み上げることを約束させました。999段積み上げ、あと1段というところで、一番鶏の鳴き真似をして鬼たちを追い払ったのでした。鬼たちは、手近にあった巨大な杉の木を引き抜き逆さに立てるほど怒り狂いました。 逆さ杉は今でも五社堂に残されています。この石段は 粗く自然石を並べただけで、海抜715mの山頂付近にあり、足腰の弱い方には無理かも知れません。只今、 五社堂のホームページで見ることが出来ます。10月からは、JR東日本の秋田県キャンペーンも始まり男鹿半島も取り上げられます。是非、お誘い合わせ秋田にお越し下さい。

  No.242(2013年8月1日)

 大曲の花火大会は、全国的に有名で、80万人もの人々が、人口9万人の市に一夜にして集まるのですが、ここ100年間で一度の重大事故もありません。 明石の花火大会の事故以来、その警備実績は大変高く評価されています。本年は、8月24日土曜日18時50分から第87回大会が開催され、花火約18.000発が打ち上げられます。大雨にならないように祈っています。
向日葵 さて、大雨注意報が発令中の最中、話題になっている映画を観てきました。宮崎駿監督が、自分の映画を観て初めて泣いたというスタジオジブリの「風立ちぬ」です。大正から昭和にかけて、戦争や関東大震災、 さらに世界恐慌による不景氣で重苦しい空気にさらされた時代の話です。ゼロ戦の設計者である堀越二郎の航空機にかける夢や情熱、結核になる少女菜穂子との出会いと別れが哀愁のなかにも綺麗に描かれています。荒井由美の懐かしい「ひこうき雲」がエンドに流れますが、宮崎監督の反戦の思いが強く伝わってくる内容だったと思います。
 私は、涙は流れませんでしたが、多くの人が目頭を押さえていたようでした。久々に良い映画を観た氣がしました。外に出たら天氣はすっかりあがり、大雨注意報は何だったのかなと思いました。

 

  No.241(2013年7月1日)

 カラ梅雨と言われるくらい、秋田は雨が降らず農家の心配は 尽きません。都会と違い、TPPも地方にとっては心配事のひとつと言えるでしょう。
 創業20周年記念キャンペーンは、大変好評で秋田県産米100% 使用の風味は、ひとあじ違うというアンケート葉書が届いております。3.000円以上のお買い上げで送料、代引き手数料共無料と 致しました、この機会に今月末まで是非ご利用下さい。ネットショップでは、便利なクレジット決済も始めました。
 さて、秋田の観光といえば、一番のお祭り、竿燈がいよいよ8月4日〜7日まで、1日で80万を魅了する大曲の花火が8月24日に開催されます。大曲では、多くの観客のため年2回開催という意見も 注目されています。お土産では当店以外の商品で、秋田諸越(もろこし)・切りたんぽ・稲庭うどん・象潟の天然岩がき・じゅんさい等が 有名です。このほか、有名人をあげるとしたら、本通信で以前、 ご紹介した遠藤章先生です。
 先生は、血中コレステロール値を下げ、高脂血症や心筋梗塞、 脳卒中などの治療や予防に効果を発揮する「スタチン」をつくり ました。国内外の製薬各社から7種類が販売され、一時は年間 3兆円以上を売り上げ、世界で最も売れた薬と言われております。
 この業績が、今春から高校で採用されている理科の教科書に 初めて掲載されました。肝心の先生の名前は載っていないようですが、いずれ本年10月に選考発表されるノーベル医学賞の候補に 間違いありません。鳥海山を望む由利本荘市で1933年(昭和3年) に生まれた先生のことを、京都大学のノーベル医学賞受賞者山中 伸弥教授は、講演会で「今度のノーベル医学賞は、遠藤先生だと思っていたので、私と聞いて驚いた」と話したそうです。

とうもろこし

 

  No.240(2013年6月1日)

 初夏の風が新緑の中を爽やかに吹き抜ける季節になりました。皆さま如何お過ごしでしょうか。この季節、秋田市の千秋公園では茶道7流派による千秋茶会が開かれます。 また、近くの中通一丁目街区「エリアなかいち」には、伝説の「キツネの飛脚・与次郎」の石像が設置されました。一時は与次郎の髭が折られたり、抜かれたりして全国的に話題になりましたが、監視カメラの設置が広く知られたせいかイタズラをする人もいなくなり、歩道を行き交う人の人気者になっています。
 いろいろなイベントが目白押しですが、中でも7月20日に行なわれる第2回与次郎駅伝には、2,000名のランナーが参加予定です。1周10キロのコースを2.5キロずつ4人一組みで襷を繋ぎます。今回は、秋田駅からの400mが全面通行止めが可能になります。かつて広小路通りでは、歩行者天国も開かれていましたが、市内交通の要所とあって、ここ40年間は長時間の通行止めはありませんでした。昨年は一車線のみの規制にとどまりましたが、実行委員会の要請を受け、街の活性化の一環として秋田県・秋田市・秋田県警察本部・秋田中央署が理解を示し、協力体制により実現することとなりました。
しゃくやく 秋田中央交通のバス路線変更や、周辺のホテル、商店街の皆さんの支援も実現に向けて大きな力になりました。与次郎駅伝の発案者であるAKT秋田テレビが目標とする、全国からランナーを呼び込める駅伝に一歩近づいたことになります。さらに今年はお笑い芸人でマラソンランナーとしても有名な間寛平さんも参加予定で話題になることでしょう。また、「エリアなかいち」を中心としたオール秋田ロケの映画「遠くでずっとそばにいる」が8日から全国で封切られます。秋田県出身の長澤雅彦監督の作品で、主演は倉科カナさんです。交通事故で記憶を失った主人公の物語で日頃見慣れた風景がスクリーンの中に広がり、改めて秋田の自然の美しさ、豊かさに感動するはずです。是非ご覧下さい。

 「お知らせ」 当店20周年記念の第2弾として、7月末日までお買い上げ3,000円以上は全国発送料無料と致します。お中元等にご利用いただければ幸いです。

  No.239(2013年5月1日)

 風薫る5月、秋田県内ではまだ桜が咲いているところもあり、連休中は花見が楽しめそうです。瑞々しい新緑は見る人に躍動感を与えてくれます。
 さて、4月19日〜5月12日まで広島市において第26回全国菓子大博覧会が開催されています。初日から多くの来場者で賑わっています。博覧会は4年に1度の開催で、秋田市での開催は第16回大会なので、もう40年も前になります。博覧会会場の秋田県ブースには、お菓子の即売コーナーもあり多くのお客様でごった返しましたが、広島の秋田県人会の皆様に手伝っていただき大変助かりました。北海道・東京・広島の3県には全国の県人会が揃っていると聴き、改めて感心しました。また、博覧会とは別に平和記念公園・原爆ドーム・広島美術館は以前訪れた時と変わらぬ佇まいで懐かしく思いました。
 そんな中、広島の友人と10年ぶりに会い、1500回を迎えるという朝の勉強会に勧められるままに参加してみました。講師は、日本刀の刀匠 三上高慶氏でした。日本刀の奥深さやつくり方を話されました。父親が鍛冶屋さんだったので悩んだ末、この道に入られたそうです。
5月の花 今では知っている人が少なくなりましたが、「村の鍛冶屋」という大正時代につくられた歌を紹介されたのが印象的でした。ご尊父は歌に詠われている仕事は滅多にないよと言って誇りにしていたそうです。
「村の鍛冶屋」
1. 暫し(しばし)も止まずに槌打つ響き
飛び散る火の花 はしる湯玉
鞴(ふいご)の風さへ息をもつがず
仕事に精出す 村の鍛冶屋
2. あるじは名高きいつこく老爺(おやじ)
早起き早寝の病(やまい)知らず
鎧より堅しと誇れる腕に
勝って堅きは彼が心
3・4は省略。毎週金曜日広島市のホテルで行なわれている「積極人間の集い」第1500回記念例会より。

  No.238(2013年4月1日)

 街の中から雪は消えましたが、旧秋田空港跡地の雪捨て場には、まだうず高い雪の山が消えそうにもありません。今年の大雪の爪跡が残っています。
 先ごろ、楽天の三木谷社長の話を聴く機会がありました。15年前奥様をいれて7人で創業した小さな会社で、最初はインターネットの売り上げ38万だったそうです。しかもその内20万は、自分で購入したものなので実際の売り上げは18万です。しかし、現在の売り上げは1兆3.000億円、社員は1万人にもなりました。驚くべき数字です。
 60歳以上の68%は、パソコンを所有し、ネット購入をしているという統計もあります。不便な場所に居住している人にとって今や、ネット販売はなくてはならないものになったと言っても過言ではありません。今後フェイストゥーフェイス、所謂、対面販売は衰退する一方なのでしょうか?クロッカス地方の町から商店が消えるのではないかと少し不安になる思いで聴いていました。「世の中には絶対はない。光りがあるから陰がある。陰がなければ光りもない。この世の全てのものは、相対的な存在なのだ。まして、人間が考える事で、絶対に正しいものなどあるわけがない。ゆえに常識などという不確かなものを信じてはいけない。これは人生に対する僕の根本的な考え方だ。もっと言ってしまえば、世の中の常識なんていい加減ものだと思っている。」こうも話されました。皆様はどう思われますか?
 さて、4月1日、当店は創業20周年を迎えました。これまでご支持いただいた多くのお客様にこころより感謝申し上げます。今月末まで3,000円以上お買い上げについては、全国発送料無料と致します。また、限定商品として「しとぎ豆がき」30枚入り缶を250缶販売致しております。この機会に是非ご利用下さい。
  No.237(2013年3月1日)

 浅春の候、みなさまいかがお過ごしでしょうか。今年の秋田は大雪に見舞われ、雪解けは例年より遅くなりそうです。
 当店は、お蔭様で4月1日に創業20周年を迎えることとなりました。しとぎ餅・豆がき・紗舞玲の3種類でスタートし、1年目にご来店いただいたお客様は7万余名にもなりました。この20年で秋田県の人口は20万人も減少し、本店のある駅前周辺は赤十字病院の移転などで大きく変貌を遂げましたが、15年ぶりに空地だったあとに商業文化交流施設「エリアなかいち」ができ、人通りが多くなりつつあります。当店は、3種類の他に味噌がきと最中を追加商品として発売しましたが、もっと種類を増やしたらどうかと何度かご要望をいただいております。しかし、どら焼き・羊羹・お饅頭等々一品のみで永く続いている名店が全国には沢山あります。当店も更なる完成品を目指して、変わらぬ味で支持され続ける秋田の粢菓子をつくり続けたいと思っています。
 さて、先日ある新聞にこんな投書が載っていました。 横浜でのことです。「大雪の予報が出ていた為か、朝の駅のパン屋さんはいつになく混んでいました。その中に40代のホームレス風の男性がいました。レジ前で私の前にいたその人は、パンを1つ、手づかみで持っていました。花レジの女性は表情を変えポリ袋にパンを入れ、お釣りを渡しました。そのあとです。「チャリン」と音がして募金箱にお釣りのいくらかを入れたのです。私とレジの女性が顔色を変えたように、ホームレスの人と接した時、多くの人が同じ態度を示すかも知れません。私は恥ずかしくなりました。震災の募金以外コンビニに置かれている募金箱などに募金した事がなかったからです。今は不遇かも知れないけれど、その人はきっと常識のある心豊かな人だと思いました。どうか幸せになって下さい。心からそう思いました。」同感された読者も多いと思います。
 3月は、多くの人が転機や節目を迎え、若い人は社会に巣立っていくことでしょう。相手の立場や境遇にも思いを馳せて行動してもらいたいものです。

  No.236(2013年2月1日)

 寒中お見舞い申し上げます。立春というのに秋田市は、例年の4倍も雪が積もり、このところ冷蔵庫状態の寒さが続いております。
 ところで先日、知人より八郎潟(はちろうがた)で獲れたまぼろしとも言われている天然うなぎをいただきました。
 八郎潟は、かつて琵琶湖に次いで日本で2番目に広い湖で面積220キロ平方メートルを誇っていましたが、戦後の食糧増産、主に米作の為に20年の歳月と約852億の巨費を投じて干拓工事が行われ、約17000haの干拓地に造成されました。減反政策によって、全国から入植した多くの農民に希望を失わせた一面もありましたが、大潟村として大規模営農のモデル農村になっています。現在の八郎潟は、残存湖として国内で18番目の面積を有しています。以前は汽水湖だったためシジミが多く獲れ、冬期は凍った湖面上でワカサギ釣りも行われていました。チューリップそのような環境からか天然うなぎも生息しているようです。知る人ぞ知る天然うなぎと言う事で、貰って来た直後は大変活きが良く、ビニール袋で跳ねていました。家族は、正月早々殺生は良くないと言い、やさしい次男は、「ペットにしよう」と言うので、近所のペットショップで幅40cm長さ90cmの水槽を18,000円で購入。正月セールの福引で1,000円の商品券まで当たり家族は大喜びでした。私は内心、旧知のうなぎ専門店にすぐ持って行けば、出費はなかったのにと悔んでいました。水道水のカルキが抜けるまでの間、ウナギはミネラルウォーターを入れた狭い入れ物の中で外に置き一晩お待ちいただきました。ところが翌朝、うなぎは氷点下のなか凍って動かなくなり、結果的には蒲焼になってしまいました。家族の悲しみの大きさには驚きましたが、やはり天然のうなぎは肉厚で美味でした。今、水槽には、食欲旺盛な7匹の金魚が泳いでいます。我家で生き物を飼ったのは、愛犬を亡くしてから5年振りのことでした。

  No.235(2013年1月1日)

 新年あけましておめでとうございます。 本年もご愛顧の程、お願い申し上げます。当店は、平成5年4月1日に創業して以来、本年で20周年になります。しとぎ餅・しとぎ豆がき・しとぎ紗舞玲の3品だけでスタートし、百尺竿頭さらに一歩を進めて今日まで営業をし続けてこられましたのは、多くのお客様と2万通に及ぶアンケート葉書でご指導いただいた皆様のお蔭です。改めて感謝申し上げます。
 しとぎ豆がきの絶妙な塩加減は、何度なくご指摘受け改善してきました。濃い口の秋田では、塩味が不足と評価される方もいらっしゃいましたが、今ではそのような声も聴かれられなくなりました。
門松 枝葉のことには氣をつけますが、何事につけてもとを忘れがちな時があります。初めは注意深くしっかりするけど、終りはどうにでもなれ、破れかぶれだ。これは世間にありがちなことではないでしょうか。このことを最近教えてくれたのが、ノーベル賞受賞者、山中信弥・京都大学教授です。「予想外の結果にこそチャンスがある」ということは科学の実験に限りません。生きていること自体が予想外との遭遇の連続だからです。
 そして何よりも教授が、心境を問われて迷わず色紙に書いたのは「初心」でした。「研究者を目指した最初の日に戻ってまたやりたい」。授賞式が終った後「ノーベル賞は私にとって過去形だ」、贈られた金メダルは「大切に保管してもう見ることもないと思う」と語りました。「未来を見つめる清冽な眼差しがある」とある新聞は評価しています。正に見本ではなく手本となる考え方、行動指針だと思います。
 初心に戻るという事は、口に出して言う程簡単なことではないと思いますが、絶えず念頭において、一乃穂の粢菓子を製造販売していく所存です。





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